難病なう〜不治の病と共に生きる

【世界に5人?】

〔研究が進まない理由〕

同じ遺伝子の型は

私が日々闘っているこの病,なかなか治療の研究が進まない。これはそもそもの前提を考えれば当たり前だ。
罹っている患者が少ないから難病なのだ。対象者が少ないから,治験も進まない。事例の蓄積も難しい。

愛用のセミドライトマト。トマトの自然な甘味が凝縮している。

〈アミロイドーシスニューロパチー〉は,遺伝系の病気だ。私と同じ遺伝子の型は,世界に5人ほどしかいないと,医師に教えてもらったことがある。
いやいや,そんなことはないだろう,あまりに極端な数字だと思わなくもないが,現在通院している病院でも珍しいタイプだとは言われているから,やはり罹患者数は少ないのだろう。

私にできること

そんな状況で私にできることといえば,己の身体を実験材料にしてもらうことだろう。
実験というときこえはイマイチだろうが,私はそういう形で世の中に貢献できるのなら,私の人生には大きな意味が加えられると思っている。

私の一族は既に同じ病で,2人を亡くしている。我が母と妹だ。私は生き延びることができたのだから,この命を有効に活用し,我が一族の無念をはらしたいとも思っているのだ。

ビンダケル

ありがたいことでもある

私は命が与えられたことに感謝している。また,〈指定難病〉という形で様々な補助を受けられていることに関してもだ。
せっかく与えられたチャンス,ちゃんと活用しなきゃもったいない!


研究が遅々として進まないのは,実験回数が足りないから。だから私は,治療方法開発だろうが治療薬発明だろうが,できることには進んで協力していくつもりだ。