〔症状は一生消えない〕
私の罹っているアミロイドーシスが与える症状は一生消える事がない。こんなシンプルな事をよく忘れてしまうのは,私が単に楽天家過ぎるのか,それともそれが人間の本質なのか。
一頃収まっていたはずの症状が再来
私の足は腫れている。それは立ち上がった際に脚部の血管が収縮せず血流が足の末端に向けて躊躇なく殺到するからだ。脚部の血管を収縮させるのは毛細な神経の働きだが,私はその神経が障害されているのだ。アミロイドが悪さをしているのだ。
これは実は,一頃は収まっていた。足首をきつく締めつける働きをする弾性ストッキングを着用する事で,症状を抑えていたのだ。それがどうしてまた出てきたのか。
じつは簡単な事。弾性ストッキングは着用している時のみ効力を発揮する。だから如何に足の腫れを抑えられていても,それは一過性の効果にしか過ぎず,脱いでしまえば短時間で元に戻ってしまうのだ。
足の腫れが酷く立つ事もできず外出もままならなかった頃,私は朝起きてから夜就寝するまで,弾性ストッキングを履いていた。だから症状は抑えられていたのに,腫れなくなったら次第に気持に緩みが生じてしまった。腫れが治ったように感じてしまったのだ。
しかしそれは単なる勘違い,もしくは甘い考えである。足の腫れはいつでも起こる。弾性ストッキングを着用すれば良いのだから,早く履けばいいのに。人間の気持とは不思議なものだ。
ふくらはぎのポンプを活用
弾性ストッキングを履いていれば,私は外出(歩行訓練)ができる。日々の買物では弾性ストッキングを着用して出かけ,売り場を歩き回っている。そうすると次第にふくらはぎの収縮が,血流を動かすポンプの働きをしてくれ始めて,足部で滞っていた血流が動き始める。そうなればしめたもの,私は容易に歩く事ができるようになる。
買物を終えて帰宅した後に弾性ストッキングを脱いでも,しばらくの間は足が腫れる事はない。ふくらはぎのポンプが少しの間は働いてくれるからだ。足が腫れないうちに自宅でも歩行訓練を続ければ,足の腫れを抑え続ける事ができるはずだ。
ふくらはぎのポンプ機能を活かすためには,歩き続ける事が必要だ。しかし現在住んでいる地域では,外出をしない日には意識を高く持たないと歩かないで一日を過ごしてしまう。なんとか強制的に歩けないものかと考えていた時,ある事に気づいた。
公共交通を使うとたくさん歩く
私のスマートフォンには,歩行記録を勝手に取ってくれる機能がついている。スマートフォンを身につけている間に自分が何歩歩いたか,階段を何回昇降したかが分かるのだ。
そのログを見ていて,数週間に一度,長距離を歩いている事に気づいた。その日は何をしていたのかと思ったら,講演会のために地元を離れ,鉄道などを活用しながら歩いている日だった。
そういえば最近訪れた大阪でも,私はたっぷり歩かされた。普段なら車で移動するところを,公共交通機関を活用することになる。そうすると,駅の中でたくさん歩いたり,階段を昇降したり,乗継ぐために歩いたりしなければならなくなった。
目的地は明らかだし,時刻も決められているから,歩かないという選択肢はないのだ。これが私の足には,とても良い効果を与えてくれた。
だったら結論は
ここまで分かったら,私が日々行うリハビリで上位に上がってくるものは決まる。単純明快,歩き続けなさいという事だ。リハビリクッキングも効果はあるけれど,台所に立ち続けていると足が腫れてくる。だからクッキングと並行して,ウォーキングを大事にしなければならないのだ。
結論は出た。私はこれから,今までよりももっともっと歩こうと思う。その結果がどうなったのか,またブログでお伝えしたいと思う。